探偵の行う調査はいつもスムーズに進行するわけではない。
殆どの案件で「障害となるハードル」が出現し知恵と行動力で突破口を見いだす。探偵個々の普段からの仕事振りが「小さな突破口」を見落とさない事につながるわけなのだが「全ての探偵」にそのような仕事ぶりや観察力が備わっていることなどない。現実は事後に「ああ、そういえば」と気付く事が殆どといえる。
実際の現場での調査を行った経験がある人物ならば納得できる事なのだが「多くの情報を五感が憶える」域に達するには相当な年数から得られている経験値と個人の能力が大きく影響する。
10年間の探偵業に従事し様々な案件を経験遂行した人物でも「研ぎ澄まされた感性」を持ち合わせているかと言えばそうでもない。
天性の資質と経験のふたつが重要なポイントとなる。