不倫と離婚
「恋は熱しやすく冷めやすい」という言葉がありますが、長年にわたり不倫関係にある男女の考え方は緻密で計算高いです。
過去20年間にわたり不倫関係を継続してきた男女の調査に携わった経験のお話しを織り交ぜながら、不倫が継続する理由や不倫相手との計画についてお話ししたいと思います。
その男女は双方、既婚者であり家庭があり当然ながら双方の家庭に子供も存在しています。
世間には子育てと養育義務の終了が近づく頃に「不倫関係に終止符を打ち不倫相手との生活」にシフトする考え方をもっている人物が思いの外多く存在し、この調査の対象になった男女も同様な考えのもとに人生設計を描いていたのです。
用心深く休日は1日だけ数時間の時間を共有し、不倫を疑われるリスクを極力控えて関係を続けて来ていました。離婚後の新居まで想定内に外出する二人の行動は、人の本心にある欲に沿った行動に他ならなかったのです。
嬉しそうに笑顔で新居を探す不倫関係の二人は精神年齢が20代の新婚男女と同様に見える程でした。実年齢は50代後半になろうという二人なのです。
そのような場面を実際に目にした調査員に、鮮烈な印象を与えた調査となって記憶に残っているのは当然と言えるでしょう。
依頼者の心情を思うと複雑で怒りを憶えないでもないのですが、夫婦関係は第三者が考えるほど単純明快ではなく、お互いの不満を我慢した上で成り立っているものであると言えるのです。
現実問題では「何がそこまで不倫を継続させるのか?」が要点になるわけであり、殆どの不倫経験者は結婚相手に無い何かに惹かれて浮気や不倫をしている経緯があります。
持つ者と持たない者を比較しどちらに魅力を感じるか?答えは単純明快であり「持つ者に魅力を感じ心惹かれる」ことでしょう。
魅力の種類は個人の好みや人間性の話に及び「その何か」を言葉に表現する事は困難です。
結婚相手にない何かが「不倫を継続させる理由」であり、既に持ってしまった家庭への責任を果たすために離婚の時期を見定める人物は存在し、その時がくれば不倫相手との生活へのアクションを開始し、今まで準備してきた離婚理由とその証拠をもって「正式に離婚に踏み切る」のです。
ある日、突然に旦那様や奥様の荷物が無くなり家を出るケースを話に伺う機会が皆さんにもあると思うのですが、このようなケースも準備された新たな生活に進むべく行動している場合が殆どなのです。