位置情報によって調べるということ

最近、夫の様子がどうも怪しいから、もしや浮気をしているのではないだろうかということは、どちらかというと女の勘が働きやすい妻に多いと言えるでしょう。

探偵社や興信所への依頼者で、浮気をしているみたいだから調べてほしいと相談に来る割合は、夫と妻で見てみると夫26.3%に対し、妻16.3%となっています。

夫が浮気をしていそうだとなったら、妻としては何としても証拠を掴もうとするでしょう。

これまでなかった怪しげな行動を始めたとなればなおさらで、その際にスマートフォンを利用するケースが増えているのが特徴です。

スマートフォンアプリには、素人でも使いようによっては独自にある程度浮気をしているかどうかの調査ができるものがあるからで、その中の1つが、今やほとんどのスマートフォンの基本的な機能として付いていると言っても過言ではないGPS、いわゆる位置情報特定機能です。

今どこにいるかがわかることによって、これまで行ったことがなかったところにいることがわかり、さらに地図アプリで調べてみると、ラブホテルやシティホテルといったホテルがある場所だったり、まったく利用するはずがない駅だったりということがわかるため、これは浮気をしているに違いないという確信を持つに至るというのが一般的な流れと言えます。

位置情報は浮気の証拠になるかどうか

ラブホテルだけでなく、位置情報からマンションを特定し、しばしばそこに通っていることがわかれば、浮気の証拠を掴んだも同然という気になります。

ただ、残念なことにこれは決定的な証拠とはなりません。

浮気をしていることを証明するには動かしがたい証拠が必要であって、GPSによる場所の特定は、何度そこにいたかという記録をいくらとっていたとしても、状況証拠にしかならないからです。

浮気をされたことを理由に離婚を考え、さらには夫と浮気相手から慰謝料をきちんととるつもりなのであれば、確たる証拠が必要です。

この場合の確たる証拠とは、ラブホテルに入った瞬間の写真と時間の記録、そして出てきたときの写真と時間といったことが挙げられます。

仮にホテル内にいた時間が1時間以上であれば、ラブホテルという場所に男女が入ったという事実から、1時間という時間内に何をしていたかは明白です。

室内でどのように過ごしていたかという写真は撮ることはできないものの、ホテルに入るときや出てきたときの様子が、身を寄せるようにぴったりとくっついていたりしようものなら、状況証拠と写真という確たる証拠が合わさって、浮気をしていることはほぼ確定と判断されます。

位置情報を掴むこと自体は効果的な手段

何とかして自分で浮気の現場を押さえようと、これまで調べた位置情報からカメラを持って決定的瞬間を捉えてやると意気込む妻もいるかもしれません。

もし成功すれば、浮気調査を依頼するのに比べると、大いに安上がりとなります。

とはいえ、これはあまりおすすめできる方法ではありません。

万が一見つかってしまった場合、互いに感情的になり、エスカレートすると暴力沙汰になりかねないからです。

その点、探偵社の探偵や興信所の調査員なら冷静に証拠を集め、持ち帰ってきます。

それこそが目的だからで、その後、確固たる証拠を突きつけて冷静に話すよう、アドバイスしてくれることもあります。

位置情報によって場所が特定できているのであれば、おそらく探偵にしろ、調査員にしろ、ほんの数日で証拠を掴んでくると思われます。

離婚するかしないかは、浮気をしている事実を突きつけた上で考えるとして、いったん冷静になって証拠集めに取り掛かるのが先決です。

しかもその証拠集めは、必ずプロに任せることが、失敗しないためにも重要と言えます。