子どもの頃から探偵に憧れていた、人の秘密を暴いてみたい、刑事ドラマのような尾行をしてみたい、週刊誌の記者のように激写してみたいなど、興信所に就職を希望する人のキッカケはいろいろあるかもしれません。

もっとも、採用するのは興信所の担当者で、いかに未経験可、学歴不問などの応募条件を掲げていたとしても、誰でもよいから採用するわけではありません。

どんな人が向いており、採用したいと思うのでしょうか。

どういう人が向いているのか

クライアントから依頼をもらい人の秘密を探り出すことや事実を明らかにするのが主な仕事ですので、好奇心や人のために役立ちたいという気持ちは必要です。

ですが、単なる野次馬根性や人の生活をのぞき見したいといった面白半分の気持ちではいけません。

興信所に就職するうえで何より重要な要素となるのは、人の秘密を守ることです。

調査を通じて知り得たことは、クライアント以外には一切公言してはなりません。

ましてや握った秘密で相手を揺するような行為が起きても困ります。

秘密を守れる誠実で真面目な性格の人が向いています。

一方で、尾行が主な仕事となるので、フットワークが軽く、何時間でも待つことができる持久力や忍耐力、常に注意をそらさずターゲットを追い続けられる集中力も必要です。

突然の動きや思わぬトラブルに瞬時に対応できる瞬発力や常に冷静かつ臨機応変に対応できる瞬時の判断力なども求められます。

外での活動も多いので暑さ、寒さに強く、夜でも早朝でも活動できる体力があることも欠かせません。

必要な資格や応募条件について

探偵や興信所勤務のための特別な資格はないため、特に資格を持っていなくても研修を通じて業務のノウハウが学べます。

必要な資格といえば、運転免許くらいで、尾行をするために車の普通免許が通常は必須で、場合によってはバイクの免許でもOKなこともあります。

年齢は20歳以上など成年者であることが求められますが、基本的に学歴や経験などは不問です。

人の秘密を追い、かつ、秘密を守るべき仕事ですので、社会人としての一般常識やマナーやルールを守れる人であれば、学歴や職務経験は問われません。

自身の身元や素行

探偵ドラマなどを見ていると、いかにもチンピラっぽい人物やチャラチャラしたキャラクターがクローズアップされることがあります。

もっとも、あれは話を面白くするための演出であり、実際の現場では反社会的勢力とのつながりがある方や素行に問題がある方は基本的にNGです。

過去に金銭トラブルがあった場合や犯罪歴などがあると、人の秘密や財産などにも関わる仕事なので採用してもらえない可能性が高まります。

尾行するためにチャラい格好をすることはあっても、基本は誠実でクライアントの依頼に真摯に向き合える人であることが求められます。

ドラマや漫画の世界と異なり、チャラチャラした人が集まった興信所では、誰にも言えない悩みを打ち明けて調査を依頼したいとは思わないでしょう。

どんな志望動機で臨むか

基本的に素行に問題がなく、秘密が守れ、運転免許があって、尾行に集中できる人であれば、採用してもらえる可能性が高いです。

あとは面接で誠実性や業務への意欲を示せれば、内定ゲットが期待できます。

志望動機を聞かれた際には、人の秘密が探れるといった野次馬根性を出してはいけません。

これは秘密を守れないことと表裏一体の関係にあります。

不倫など夫婦関係の悩みや失踪者など家族の悩みを抱えている人を助けたいといった奉仕の精神、人の悩みや想いに寄り添いたいといった点を強調しましょう。

あまりにペラペラ話し過ぎると、秘密をまき散らすイメージを持たれるので、尋ねられたことに簡潔かつ論理的にわかりやすく答えられるのが賢明です。